環状7号線

環状7号線

打ち合わせで訪れた会社、環状7号線のすぐそばだった。最寄の駅からはタクシーで動かねばならないほどの距離。バスは1時間に数本。とてもビジネスの実用には耐えない。経済原理で利用者が少なければしかたないのだろうが、あの界隈の人々は皆車を持っているのか、自転車移動なのか。久しぶりに「密度はあるのに全く空っぽなエリア」に迷い込んだ気がした。それなりに建物があって、空き地なんてないのだ。なのに、印象として「何にもない」のである。あるとすれば、排気ガスで煤けた、微粒子が歯の間をきすきすさせる、万が一にもここで野宿者になりたくないな、という感じだけだった。

ふと、ぼくのある部分が幼少時代にかえった

なぜ、排気ガスに煤けた高架の柱や、腐臭を撒き散らすラーメン屋にぼくが印象を受けたかは、ぼくが区こそ違えどこことかなり近い空気の場所で育ったからだ。低公害車なんて共通理念なんてカケラもない、経済成長がバブルにまで差し掛かっていた時代で、熊さん八つぁんでも黙ってれば給料が年々上がり、夏はハワイだの冬はスキーだのと日本中が浮かれていた当時。増え続けるマイカーのすさまじい排気ガスにまみれて小学生だったぼくは毎日元気に外で遊んだ。いつも歯のあいだはきしきしとしていて、マンションの屋上とかにこっそり侵入してアスベストに触れるときは汗ばんだ肌がちくちくと痛んだ。もっともいつも幹線道路傍で遊んでたわけではない。ぼくの住んでた区は比較的公園が多く、林の中で土に触れて遊んでいたのだ。行きと帰りは幹線道路を通っていた。ぼくは友達と同様、半ズボンで今日みたいな寒い日に、チャリンコで腿を鳥肌だらけにして猛スピードで走った。何をいそがにゃならんのかまったくわからないが。

なんてことがありました(尻切れ)

なんか、クソ私小説みたいになってるけど、これらのクソはぼくのクソです。このブログの狙いは文章を書くことと、ぼくがそれに慣れる事そのものにあります。だから読んで損した気になっても責任は負いません。