大事な指輪をなくして、発見しました。

※あくまで文章を書く訓練と自分に課しているものです。うっかりみても本当に面白くないよ。さて、

気がつくと、指のアレがない・・・
昨夜プールに向かう途中、路上にてふと気づいた。これには本当に参った。どうしよう。結婚指輪ですよ!失くした=配偶者への想いを失くした、という意思表示と取られかねない、大事件ですよ!しかも全く心当たりがない!ぼくはとりあえず、冷静になれ、きっと見つかるさと自分に言い続けた。そして予定通り、プールへ行って泳いだ。
とぼとぼ帰り道、やっぱり夜はクラいので・・・
帰り道、なるべく同じ道を通って帰ろう。指に指輪がないのに気づいたのはプールまでの道のりの約半分あたり、だからプールから気づいた地点まではマヌケ面をしていればいい。少しだけども泳いだらのどが渇いたので、発泡酒を購入。「冬・・何チャラ」というやつ。何とオロカな!と思うかもしれないが人生この方30余年、経験からこういうときは「失くし物」という恐怖が最大の敵となる。つまりテンパッちゃってオッチョコチョイかつスットコドッコイな挙動に出る、結果もスーパー裏目に出て貴重な時間をファイヤーセールというわけだ。一杯やって敵である「失くし物の恐怖」を沈静化させて、冷静に今日の行動をフィードバックさせていかなければならない。
そして、発覚現場から同じルートで帰宅。犬のように路上に目を光らせながら進むが当然、それらしいものは見当たらない。ていうか暗すぎて見えない。
やっぱり、自宅が臭いな・・
てくてくゴクゴクきょろきょろとやりながら、(今思えば職質は免れないルックスである。)今日起きてからの自分の行動を逐一思い出してみる。そうだ。確か、起き抜けにいつも敵を嵌めている薬指が窮屈になって、右手の小指に引っ掛けておったのだ。それからご飯を食べたり、PCで書き物をしたりしておったので、家の中でポロリをやらかした可能性はかなり高いと見るべきだ。その間で外出は2回。
右手の小指に引っ掛ける→コンビニにいった→帰宅→プールへの行き→発見
なのであるからしてこのせまい行動範囲のどこかで、指からポロリあわれな結婚指輪は旅立ってしまったのだ。つまり、やつが落ちている可能性のある場所というのは、

1.自宅→プールに向かう途中の発覚現場までの路上 か、
2.自宅→コンビニに向かう路上
3.コンビニ→自宅に向かう路上(微妙に道筋を変えたのだ。)
そして、
4.自宅

である。ダントツで4の自宅が怪しい。ごそごそと家捜しを試みるも見つからず、ここちよい疲れと発泡酒の酔いも手伝って、この日は撃沈。寝る前に配偶者に電話をかけてみるが眠っているのか応答はなかった。その日、冷たい路上でさびしく転がっている指輪が鈍く光っている・・というような夢は全く見なかった。しかし、気になっていた・・・。
やっぱり、やるならテッテ的に、だな!
起き抜けに、家捜しを開始。昨日のうちに大枠で特定しておいた行動範囲を見つかるまで探すことにする。床を這いつくばって狭い家中を探し回ること1時間。ない。ないよ・・。どうしよう。ここへ来てほんとうんざりしはじめる。なんで逐一行動のログが取れないんだろう、とか、これからは家に監視カメラセットして、自分の行動をすべて見張ろうか・・それともtwitterに携帯から一々書き込もうかとか、もういっそ二度と落とさないように指輪型に刺青するかとまで思った。だが、今まで探したのはあくまで床とか布団の中とか可能性のある衣類のポケットの中、いわば「表面」のみである。レベル1の探索が終了したというところか。萎えそうになる気分を抑えながら、レベル2:テッテ的に探すことを決意。ついにゴミ袋をひっくり返し始める。くせえ・・生ごみの袋と流しの中に手を突っ込み、かき回す。ない。じゃ不燃ごみだ。新しい袋を用意して、中身を移し変えていく。一つ一つ手にとっては、中身をチェックして、新しい袋に移していく・・・その時である!古いゴミ袋の底に、奴はいた。

あったああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!

うれしかった・・。思わず失禁しそうになった。やった!やったぞう!緊張が一気にほぐれた。ゴミ箱に何か不燃ごみを突っ込んだとき、小指からポロリといったのか・・。
景色が一気に明るくなった。世界がばら色というのはこういう感じだろうか。
そして、二度と薬指からは外すまいと決意。
ぼくのような不注意な人間は、自分で自分の尻尾を追っかけてぐるぐる回り、やがて疲れ果てて死んでくのだろうな・・。

ようやくわが左手に帰って来た指輪。おかえりなさい。
ああ・・・疲れた・・・。